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対話10 「お金」と「貨幣」、英語の「money」

日本語の「貨幣」と英語の「money」は微妙に違うのワンか?

まあ、そうだね。

日本語母語の人たちが、英語を根本的なところで読み損ねているっていうのはよくあって、たくさんの人がMMTについて変なことを言ってしまう大きな原因はこれなのかもしれない。

そうなの?!

日本人がマルクスをぜんぜん読めないのもこの辺と関係しているよ。

どゆこと?

たとえば
「かるちゃんは金持ちだ」という文。

これ、 かるちゃんはたくさん「お金」を持っているということだよね。

そりゃそうだ! 金-持ち と言っているのだから。

これが英語だと
Karu-chan has a lot of money.

とかでしょう。
money は「お金」に近い。

ふんふん

「かるちゃんはたくさん貨幣を持っている」
これは「かるちゃんはたくさんお金を持っている」とはだいぶ違うよね。

うん、ちがう!

「貨幣」と言ったら「具体的な何か」という感じ。
対して「お金」はなんでもいいからとにかく「お金」!という感じ。

たとえばかるちゃんの家に押し入ってナイフをちらつかせて「金を出せ!」と言うとして、このときもその人は具体的な何かをあまり考えていないでしょう?

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お金という概念の要素として「硬貨」とか「紙幣」とか「預金」がある。

「貨幣」と言う言葉もこんな風にお金の要素だとはいえるけれども、お金の全部ではない。何よりも「貨幣」は具体的な事物だけれど、「お金」は概念なんですよ。

こういうことワンか

「お金」は一般的な概念で「貨幣」は具体的で、これで言うと右側ぽい。

そうですね。

MMT現代貨幣理論の
原著の説明を見ていきましょう

金ぴか本の原文分析

ではレイのMMT現代貨幣理論の、原著の説明を見ていきましょうか。

本の最初にある、本における用語の定義 Definition のところ。

The word “money” will refer to a general, representative unit of account. We will not use the word to apply to any specific “thing” – that is a coin or central bank note.Money “thing” will be identified specifically: a  coin, a bank note, a demand deposit. Some of these can be touched (paper notes); others are electronic entries on balance sheets(demand deposits, bank reserves). So “money token” is simply shorthand for “money denominated IOUs”. We can also call these “money records” as they record IOUs donominated in the money of account – recorded on metal, paper, clay tablets, and wooden sticks, or today mostly recorded as electronic entries.

冒頭
The word “money” will refer to a general, representative unit of account.
「お金」という言葉が表すのは、一般的な、勘定を表す、あるひとまとまりのことである。

Money “thing” will be identified specifically: a coin, a bank note, a demand deposit. 
「物(thing)」としてのお金は「これ」と特定されるもので、硬貨や紙幣や預金。

ほらね。

ほんとだ

Some of these can be touched (paper notes); others are electronic entries on balance sheets(demand deposits, bank reserves).
(そのうちで)あるものは手に取ることができ(紙幣)、またあるものはバランスシート上の電子的な入力物である(預金、準備預金)。

手に取ることができないデータであっても、「これ」と特定できるものは「thing」ワンね。。。

そそ。
カントの「物自体、Ding an sich」って聞いたことありますか?

ええと、われわれが認識しているのはモノそのものではなく、視覚などのカテゴリーを通じて意識に現れるものだ、っていうことワン?

そうね。
ロックの thing in itself

彼らの議論でわかるように、thing は感覚器、特に視覚で認識できる対象物という感じがある。

電子的なデータはどうワン?

ディスプレイを通じて「見て」判断するわけだから。。。

わんわん、わかった!
対して「money」はたしかに視覚とは関係ない「概念」ワン。

So “money token” is simply shorthand for “money denominated IOUs”.
だからマネートークンは「貨幣単位で表示されたIOU」を短い言葉で言ったものである。

さてここで。

このように定義ところで、”money token” と言う語をわざわざ説明しているということは、本文でこの表現を使うということです。

いま数えたら、21か所出てくる。

翻訳が心配である、というか、これは貨幣単位のIOUを指しているわけだからIOUが何かが明確でない翻訳だと、この21か所は意味が通じないだろねえ。

電子書籍内を検索

これは。。。

ん?
上の画像の下から二番目、ここちょっと気になるね。

There is also one more aspect to the story. With the rise of the regal predecessors to our modern state, there were the twin and related phenomena of mercantilism and foreign wars. Within an empire or state, the sovereign’s IOUs are sufficient “money tokens”: so long as the sovereign takes them in payment, its subjects or citizens will also accept them. Any “token” will do – it can be metal, paper, or electronic entries.

6.4 Commodity money coins? Metalism versus Nominalism, after Rome.
のところワン。

金ぴか本だとこの個所は。。。

この物語には別の側面もある。現代国家の前身である絶対王政の台頭に伴って、重商主義と対外戦争という、双子の互いに関連する現象が起きた。帝国や国家の内側では、主権者の債務証書は ー 主権者が支払いにおいてそれを受け取り、臣民や国民もまたそれを受け取る限り ー まぎれもなく貨幣である。証書が金属であれ、紙であれ、電子的な記録であれ、それは変わらない。

なんじゃああ、このクソ翻訳は わんわんわんわん

スイッチが入った

sufficient “money tokens”:

これを

「まぎれもなく貨幣である」って

IOUは「お金のトークン」、しるしになっている、くらいかしら。
nyun さん大丈夫?

気を取り直して引用の最後の文行こう。

We can also call these “money records” as they record IOUs donominated in the money of account – recorded on metal, paper, clay tablets, and wooden sticks, or today mostly recorded as electronic entries.
これら (マネートークン)は、当該の貨幣単位建てのIOUを記録するのだから、「お金の記録」と呼ぶこともある。金属なり紙なりや粘土板や木の棒や、現代ではほとんどが電子入力物として記録されている。

以上のにゅん訳を連結してみる。

「お金」という言葉が表すのは、一般的な、勘定を表す、あるひとまとまりのことである。「物(thing)」としてのお金は「これ」と特定されるもので、硬貨や紙幣や預金。(そのうちで)あるものは手に取ることができ(紙幣)、またあるものはバランスシート上の電子的な入力物である(預金、準備預金)。だからマネートークンは「貨幣単位で表示されたIOU」を短い言葉で言ったものである。マネートークンは、当該の貨幣単位建てのIOUを記録するのだから、「お金の記録」と呼ぶこともある。金属なり紙なりや粘土板や木の棒や、現代ではほとんどが電子入力物として記録されている。

金ぴか本!

金ぴか本は。。

あああそれやるの?

こうなっている

わんわんわんわんわんわんわ わんわんわんわんわんわんわ わんわんわんわんわんわんわ わんわんわんわんわんわんわ

ほらー

いきなり unit を「ひとまとまり」じゃなくて「単位」と訳しちゃっているんだね。

この訳注がまた。。。

翻訳者がいきなり混乱しているという。。。


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