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対話9 マルクス読みのマルクス知らず

これは経済学徒の信仰心の告白ですね
https://twitter.com/awtjvyjz/status/1455421212633407490?s=20

ミンスキーが福祉を揶揄するように挑発めいたことをしたんですが、暴力というワードはちょっとやり過ぎでしたね。今見るとこのツイートも荒いし。

「暴力」でなく「力」とかならかなりよかったかも

フォースのない中立な場を想定するのはまさに経済学の思考で、これがマルクスを研究している「つもり」のこの人の信仰告白と言うのは正しいですね。

しかしそのような思考こそがマルクスが批判した経済学だというw

反経済学的思考だというのは松尾先生の意見なんですよね
数理マルクスとは

経済学的思考というのは、イングランド銀行のペーパーにあった、ロビンソン・クルーソーとマン・フライデーの交換経済が典型なんだ、と良く分かりました。

もうちょっと説明してみて?

ロビンソン・クルーソーとフライデーの取引には、相互が対等な取引をしてくれるだろうという期待が、暗黙の前提としてあります。
これは物々交換の説明ですが、イングランド銀行の解説ではこれを信用貨幣の説明につなげています。
信用貨幣の説明でも、この暗黙の前提は維持されたままです。

うん、ここでさ。
対等とか対等でないってどういうことだろう?、みたいなことをマルクスは考えるわけ。

たとえば、どうみても対等には見えないカップルがいても、当人はぜんぜん問題を感じていない、むしろ幸せ!みたいなね。

たとえば「あいつはDV亭主だ!」みたいな「価値判断」は、そもそも第三者がいないと出てこない。

つまり。

二者間の「価値」というものはそもそも意味をなさないわけ。

そうそう!自分の問題意識もそこです。
主観で対等と思っていても、客観的に見たら暴力的取引が行われていることだってあるわけです。
そうじゃないと、例えば、富めるものと貧しいものの間で格差が一方的に広がる力学が正当化されている理由が見つかりません。

経済学者が「価値」を測定するときに、その価値を決める経済学者自身の判断が入っているでしょう?っということなるわけ。

これは「観測問題」ですね。

「基本的には対等な取引」ということにしているのは、経済学者おまえじゃんwwwっていう。
(この発言はわたくしでなくマルクスさんの。。。)

しかもこれは恐ろしく傲慢な仮定だよね。

そういうことですね。

この人に「マルクスを読んだことあるんですか?」と聞いたことがあるのですが、もちろん読んだみたいですwww

いつも言うように、金ぴか本をいくら読んでもMMTはぜったいにわからない。
それと同じ話なんですよね。。。

うふふ。。。

というわけで、私かるちゃんも参加する新サイト「資本論を nyun とちゃんと読む!」は近日スタートです。

nyun のライフワークにするくらいのつもりで、これでもか!というくらい丁寧に一文づつ読んでいこうではありませんか。

マルクスは「ことば」の問題に取り組んでいるわけです。

さっそく最初の方にシェークスピアの引用がありますね。
戯曲「から騒ぎ」からの引用と言うことで。。。

あれはとても面白くて、それだけでいろいろ語れるのですが、いちばん注目すべきはマルクスがセリフを「改変」しているところです。

セリフを改変?

新サイトで詳しく読解しますが、もとの「運の賜」(the gift of fortune)を、マルクス
eine Gabe der Umstände
つまり「状況とか設定の賜」に変えています。

「価値」だって設定や状況によるってわけ。

なるほど

上の話と関連してそうですね

ですです。

マルクスって資本制生産様式という「設定」を問題にしているのだから、マルクス研究者がそこすっ飛ばしして『取引は基本的には「お互いが得をするもの」』なんていう「設定」からものを考えるとかありえない!

だいたい財政支出にいちいちいちいち国債が必要とかいう「設定」いるのかよ?
そもそも金利は剰余価値が姿を変えたものだろちゅうの!

わんわんわわんわんわ

スイッチが入った

しかたない、
黒柴にゃんが最初のページを特別公開するわん\(^o^)/

(この次のページ以降では驚きの展開が)

お楽しみに―

対話8 MMTやマルクス的な貨幣観(2/2)世界一よくわかるマネーのヒエラルキー

前回1/2はこちら

三人の子供たちが持っているカルちゃんマネーの表を見やすくしてみました。

次男はかるちゃんが知らない人から「この紙を持ってくれば1000円分の何かを買ってあげるよ」という紙をもらって持っているという設定。

(設定なのだった)

今度は、かるちゃんが所有しているいろいろなIOUも同じように書くことができるわけ。
硬貨は政府のIOU、お札は日銀のIOU、銀行預金は銀行のIOU。

私の持っているIOUの内訳は。。。
政府のIOU(硬貨)、日銀のIOU(お札)、銀行のIOU(預金)となりますか

そうですね、こういう感じと

xxxx は数字が入ります

ほかにもあるのでは?

ペイペイとか

美術館の割引券とか

ありますね

あと、大人の人は自分が発行したIOUがないですか?

夫とはポイントをやり取りしたことがないですけど、やろうと思えばできますね

たとえばクレジットカードの残高とか?

まだ引き落とされていない額です

あ!クレジットカードの残高はカード所有者のIOUなのか!

そうですよ。
現金を支払うかわりに、かるちゃんがIOUを発行してお店に受け取ってもらったというわけ。

子育て世代の多くの人はもっといろいろなIOUを発行しています。

え〜?

まだ払ってない今月の給食費とか?

ですよね

住宅は賃貸ですか?持ち家ですか?

賃貸です

じゃ家賃も!

なんなら光熱費も

そういうことになるんです。
その日までの未払い分は、後で払うからねということでかるちゃん「が」大家さんや電気会社にIOUを発行している。

IOUだらけ!

後払いになってるものってIOUだったのか〜意識したことありませんでした

表に入れると。。。

なるほど!
色分けするのですね。
黒は自分以外が発行したIOUでつまり資産、赤は自分自身が発行したIOUつまり負債。

そうです!
赤は借金、つまりマイナスの金融資産ですから。

青字、合計のところが各自の正味の金融資産が現れます。

自分は(人間の姿で)就職したあと、カードの支払いが大変なことになりそうだったので、毎月これを作っていました。
今思えばそれがMMTの理解にすごく役に立ったとよく思います。

私の金融資産は、政府、日銀及び市銀のIOUの合計額から自分の発行したIOU(子どもたちへの支払い、家賃光熱費、給食費とか)を差し引いた額になりますね。

かるちゃんはお仕事をされているから、労働債権があるのでは

今月もらえるはずの賃金ですか?

給食費と同じに考えると。。。

雇用主の発行したIOUですね

すでに労働した時間分については確定しています

表のすべての項目は刻々と変化しますよね。
一度表を作ってみませんか?項目だけでOK

表計算ソフトお持ちですよね?

やってみます!

自分は上の表、google のスプレッドシートで作りました

待ってまーす\(^o^)/

列は IOU の発行者、行はIOUの受取り手というふうに統一して作ってみても良いですか?

まずは自由にやってみましょう

できた!

知らないおじさんは別世帯ですよね。
切り離しておきましょう

なるほど!

あとカードの未引き落とし分くらいは

かるちゃんはあまりカード使わなそう?

これでどうでしょう

できた\(^^)/

わーい(*´▽`*)

世帯の正味のお金が把握されるわけです

なるほど。これなら今月ピンチとか事前に察知できそうです。

毎月、同じ日におなじ基準で作成すると、とてもよいです

あと一つ思ったんですけど、うちはスーパーの電子マネーを毎月数万円購入してそこから食品を買ってるんですけど、これも入れてもいいですか

むしろ入れないとだめです

(けど家族や税務署に隠したいときは隠します)

入れます!

さて。
英語の「マネー」、特にMMTやマルクスが言おうとしているマネーは、この表の全体のことなんです。

日本語の「貨幣」とは違いますよね。

たしかに

紙幣やコインや借用書はそのトークン。

紙や金属は、マネーを保持する媒体です。

レイの「MMT入門」でも、原文を精確に読めばこのことが説明されていることが分かります。

翻訳本ではちょっと何言っているかわからないけれど(笑)

なるほど

このような誰かさんの「貨幣の定義」とはまるで違う話なんですね、最初っから!

 勝俊/シェイブテイル【バランスシートでゼロから分かる財政破綻論の誤り】より

この違いが「ビューの違い」

なるほど!

すごく身近で、まさに現実の生活の話。

MMTやマルクスの思考は現実から出発して、現実を離れない。

すごくピンと来ました!理解できる話。宙に浮いてない感じ。

本当はもっと細かいです。

賃金のところ

これは手取り?

手取りを想定してました

賃金はもっと多いと思います

つまりですね

手取りをイメージした時に、引き落とし予定の未払い負債を合計しちゃっているわけ。

分けて書いてみましょう。

お手元に給与明細をどうぞ(笑

やってみます

財形貯蓄のようなものは資産ですね

作ってて腹が立ってきた!なんで賃金からこんなに天引きされないといけないの!ヽ(`Д´)ノプンプン

来年は住民税も来るからもっと引かれる!

この厚生年金保険見てくださいよ!

全部の控除額合計したら43919円も引かれてるんですよ!

さてこれは資産?負債?

ご意見は?

わたしにとっては負債です!
(キッパリ)

きっぱり!
あてにならんし

そうですよ!

これをやっていると怒りが涌くわけですが。。。

MMTのマネー観の話でしたね。

ええと、こうやると各主体の現実的な正味のお金を把握することができました。
個人単位に分解することもできますし、合計することもできます。

また教育ローンや住宅ローンや自動車ローンが残っていて、正味のお金がマイナスになっている人はすごく多いです。

ちょっと前まで奨学金を返済してました

この表でいえば赤字の部分に相当する奨学金、つまりマイナスのお金がたくさんあったのが、こつこつ返済することでだんだん減って、最近になってようやくゼロになったということですね。

なるほど

初めのころは「正味のお金」がマイナスではなかったですか?

卒業して就職したころは当然そうでした。マイナス300万くらいです。

一息ついても、お子さん三人だと教育費が心配ですよね

そうなんですよ!

どのくらいかかるのかとか、どんどん学費が上がっていきそうだし

私立に行きたいとか言われたらとか、県外に下宿するとか

ひどい国になってしまいました

そこでローンを使うとまたマイナスになる

働いても働いてもマイナス!

こうやって正味のお金のことをちゃんとかんがえると権力関係がよく見えてきますね。

なんかこう悪い労働条件でも働かざるを得ないような状況を政府が作ってる感じですか。生かさず殺さずで。

政府が作っているというか、マルクスが分析した通りで、資本の論理で必然的にそうなってしまうんですよね。

資本の論理っていうとなんだろう。経団連とか?と思ったけど、もっとユニバーサルな概念ですよね。

将来のために保険料を払うとか、お金を貯めるとか

今の生活を犠牲にして

うん、そのへんはこれから始める「資本論をちゃんと読む!」の方でやるとして。

言えることは、マネーというものをこのように把握すると「インフレまで財政支出!」みたいな議論とはまるで違った現実の議論になる、という点は覚えておきましょう。

そしてそれは、マネーを「フロー」でなく「ストック概念」として把握するということに近い。

だからバランスシートが重要であり、それは資本論に通じるところであると。

先ほど作った表はまさに家計のバランスシート(のIOU部分)ですから。

通貨建てIOU空間

いま作ったようなIOUバランスシートは、同じ基準を適用して日本じゅうのあらゆる個人および法人に適用することができますね。

そこには「知らないおじさん」も「学校」も「保険組合」から、「日本銀行」「政府」もです。もっと言えば、海外の政府や国際機関や個人が円建てのIOUを持っている場合ももちろんあるでしょう。

ちょうど前回、「日本語の言語空間」を想定したのと同じことでして「円建てIOU空間」を想定することで確かな議論ができるようになるわけ。

恣意的な経済学とは違って、MMTやマルクスはとても科学的なんです

円建てIOU空間、なるほど!

こう考えると、すごいことがわかるんですよ。

にゅん自身も「正味のお金」をほとんど持っていないというか、住宅ローンでめっちゃマイナス。
だから今日もほかにやりたいことがあっても、収入を得るための仕事をするしかない!
多くの人はこんな感じだと思うんです。

正味のお金を同じルールに基づいて評価すれば、これは思考としてそんなにむつかしくないはずですよね。
経済学者はどうしてこれをやらない???

わんわんわんわん

スイッチが入った

そして、驚くべきことは。

「円建てIOU空間」の全主体の「正味のお金」の合計は確実にゼロである、ということ。
これはすごいことですよ。

すごい(^o^)
でもそしたら私達が働いても働いてもマイナスで、政府もたくさんマイナスってことは誰かがプラスをしこたま持ってるってことですよね。

それを言いたかった!

やった(^o^)

統合政府以外のあらゆる主体の「正味のお金の合計」は、統合政府の純負債と一円もずれることなくピッタリ等しい。これ会計的事実! 

これがユニバーサルな把握の威力なんです。

ちゃんちゃん

ちょっとまとめてみませんか?

はい

経済学で扱われる「貨幣」?ってこんな感じ

現金もありますが、量は少ない。
内側のマルに入れればいいでしょう。

で、内側の貨幣(ベースマネー)が預金を作り出す、というような。
そのことを『信用創造』と彼らは「呼ぶ」。

でも英語とかMMTのマネーは、こんなイメージなんですよね。

おおお、これは★

債務ヒエラルキーとか、負債ピラミッド
(手形や社債もほしいけど)

ケルトンのアレのようなものが、できました!

ピラミッド…

\(^o^)/

そういうことなんですよね。
経済学は、世界の把握がおかしい。

マンガにしてみました

あ、いけない。

あわてて追記。。。

上から二つ目の表は、こう書く必要がありました。わかりますよね!

対話7 MMTやマルクス的な貨幣観(1/2)

かるちゃん、この件なんだけど

マネーに関するMMT的なビュー図を作ったり、対話したりとかやりたいのです。
よければ sorataさんも!

事の起こりは中村哲治さんのこれで

この文章をめぐるSNSのやりとりで中村さんはこう書かれている。

中村哲治
@NakamuraTetsuji

返信先: @Moka_Wisdomさん
モカさん、私は「国債をいくら発行しても、それは国民の資産になるから問題なし」なんてことは言っていません。 私がブログで書いていることも基礎勉強会で説明していることもオーソドックスな金融のしくみから説明しています。私の記述や説明内容に対して具体的なコメントをいただきたいです。
午後11:57 · 2021年11月3日

モカさんは、
「民間部門にとって国債購入により、預金が国債に代わるだけなので、資産は増えないと思います。
むしろ政府支出のことを仰っているものと推察します。」
と言われていて、これはむしろ正しい

わかりました
では賃労働の合間に読んでみます

中村さんいわく、

「民間銀行が国債を購入+政府支出+民間銀行が民間非金融に預金設定→信用創造が起こり民間非金融に金融資産として預金が増えるという流れになります。
(=マネーストックが増えます。)」

この信用創造という言葉に注目します

もし話し手と聞き手が信用創造という言葉の意味を共有しないなら相互理解はできないわけですが、中村さんが言っている「信用創造」って何でしょうね?

銀行の貸し出し?ローンとか

そうですね、「普通」は貸出だと思います。
ところが、中村さんの例だと銀行貸出はないわけです。はて?

政府支出のことを信用創造と言っている?

そうだといいのですが、もしそうならモカさんとの争点はない。

中村さんのこの発言。。。

中村哲治
@NakamuraTetsuji

返信先: @Moka_Wisdomさん
なるほど。あなたはそう思うのですね。 ただ「国民の資産が増える」という言葉が私の「特異な考え」と評価するのはあなたの特異な考えです。 「国債は「国の借金」か「国民の資産」か」は既に争点化しています。ジャーナリストの鮫島浩さんが書かれた記事を紹介します。
午前8:40 · 2021年11月4日

ん-、結果的に「国債が増えている」ということを「信用創造が起こった」と呼んでいる?
あるいは
(=マネーストックが増えます。)
という記述から、マネーストックが増えることを信用創造が起こったと呼んでいるか、どちらかです。

まとめると中村さんは
 1.銀行が関与
 2.マネーストックが増える
この二条件が成立することを「信用創造」と言っている。

そう考えれば、銀行貸出、ローンは「信用創造」にちゃんと包摂されているわけです。

さらに、
 3. 政府が関与する信用創造は、結果として国債が増えているという「事実」を主張されているわけですね。

でも

事後的な解釈を「ほら事実!」と言ったところで世界は変わりません。

Es kommt darauf an, die Welt zu verändern.
(重要なのは世界を変えること)
マルクス


To change the world, we have to quickly change our thoughts. Thoughts are the only thing we really have.
(世界を変えたいなら、私たちが思考を変えること。私たちが本当に持っているものは思考だけだから。)
オノ・ヨーコ

中村てつじさんの信用創造の定義

おおズバリだったw

中村てつじさんは、銀行貸出のことを「信用創造の第1の経路」と呼び、政府支出で銀行預金が増えることを「信用創造の第2の経路」と呼んでいます。

ふむふむ
「日本銀行が生み出したお金のことを「マネタリーベース」と呼び、市中銀行によって膨らまされて民間に流通しているお金のことを「マネーストック」と呼びます。この二つの差、言い換えれば、市中銀行がお金の量を膨らませることを「信用創造」と言います」

その定義は教科書からの引用ですね。

そうですね。
ですので、それを思わず「ザ・主流ビュー」と呼んでしまったわけです。

なるほど。まだ流れが追えてないです。

ということになった次第。

流れを把握しました

「日本銀行が生み出したお金のことを「マネタリーベース」と呼び、市中銀行によって膨らまされて民間に流通しているお金のことを「マネーストック」と呼びます。この二つの差、言い換えれば、市中銀行がお金の量を膨らませることを「信用創造」と言います」

ではここで
「マネタリーベース」を、MB
「マネーストック」を、MS
としましょう

【MS – MB】が増えること、これが信用創造である!

えっとさ
「【MS – MB】が増えること、これが信用創造である!」って、これにいったい何の意味があるのかしら。

「特に意味はない」

まあ、そうなんですが。。。

中村さんのブログに以下のすばらしい文章がありました。
引用して、一部を強調いたします。

「これに対して、国債のことを「国の借金」と呼ぶ現在の主流派の立場は、財政を緊縮させ、国民に十分な公的サービスを受けさせないことが、正しいと主張しています。しかし、彼ら財政緊縮派の立場によりこの30年間日本で実践されてきた経済政策では、例えば、就職氷河期世代以降の人やシワ寄せを受ける女性の方たちは、労働の非正規化、分断化で、とても厳しい生活を強いられる結果を導くこととなりました。そして、彼ら財政緊縮派は、非正規で働く人たちの苦しい生活を「自己責任」という一言で片づけ、環境を整えることを放棄しています。彼ら財政緊縮派は、将来の世代が豊かに暮らすことができるようにする芽を摘んでしまっています。実際に、この30年間日本で実践されてきた経済政策の結果、一部の人たちだけが富を巻き上げ、多くの人たちは生活に苦しむ社会構造が固定化されるに至っています。
しかし、そもそも世界一の純債権国として世界各国の人たちから「お金持ちの国」と認識されている日本において、非正規化や低所得化で人びとが生活に苦しんでいるということは客観的に見ればこっけいにさえ見えることです。
一部の人たちが富を収奪する構造を変えるためにも、事実を事実として認識できる「場」がすこしでも多く社会に存在していることが必要です。だから、私は、私にできることとして、その事実を共有することができる一つの「場」として「お金のしくみ」の勉強会を続けていこうと考えました。またその「場」を維持していくためにも私自身がより人の話を聞き、また、自らの表現もより磨いていかなくてはならないと考えています。」

中村哲治「日本再構築」ブログ 2021年頭所感「本当の意味での「将来の世代への責任」」

二つ問題があると思います。

一つは、主流派=「緊縮財政派」という誤謬

もう一つは、中村さんご自身のビューがご批判されている主流派のビューそのものである、ということですね。

【事実を事実として認識できる「場」】と言うならば、もっとちゃんと観察しようではありませんか!(マルクスのように)というわけ。

MMTの貨幣観を考えるためのとても良い素材が回ってきています。

このさしみさんのまとめですが、nyun にはどうしても「?」となる箇所があります。
どこだかわかりますか?

政府支出の制約が物価というところですか?

そこもですが、より根本的なとこなのです。
ひっかかるところというか。

たぶん、かるさんも「言われればわかる」と思います

貨幣が生み出される?

そこです!

貨幣っていうとなんかコイン、硬貨だけって感じがする

政府支出は日銀に振り込んどいてって依頼するから電子的な記録で銀行預金が増えるイメージ。

うん。
間違いではないのだけど、MMTの話としてなら???ってなるわけ。

ただ、ことの起こりは日本語の「貨幣」「お金」という言葉は英語の money は概念からして異なっていることですね。

前回のかるちゃんとの対談で「経済学の貨幣の定義は無意味にとても狭い」と説明しましたが、まさにあれ。

さしみさんにその意図がなくてもそう読まれてしまう

なるほど

彼ら主流の定義を再度

なので自分は貨幣の代わりに、日本人に馴染みのないIOUを使ってます。

なるほど!

普遍性、ユニヴァーサリティ

ここであえて話を変えてみます。
普遍性、ユニヴァーサリティという概念なのですが。

https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/r.htm

こちらの方が良かった
普遍性とはなにか?
数理科学 1997 年 4 月号、「くりこみ群と普遍性」から抜粋

力学の法則、流体の法則などの物理法則は、地球上どこに行っても現れていて観察することができます。
これはとても不思議なことではないでしょうか?

植物の種類はそれぞれ違っても、花から実ができて種ができるというような共通する性質を持っている。
そういうのが普遍性、ユニヴァーサリティですね。

言葉はもっと不思議で、力学の法則は海外のコドモでも同じように理解することができる、とか。

もちろんそれだけではなく、悲しいとか楽しいとかの共通した言葉を、いったいどうして私たちは互いに了解することができるの?

かるちゃんと nyun は会ったことがないですが、会話が通じるのはなぜ?

えーなんでですかね?

なにか共通するものがあるから?

同じ教育を受けたから、というのは説明になっていなくて、外形的に同じ教育を受けた他者がいったいどうして意思疎通できるのか?みたいな問題ですね。

言語空間

そこで同じ言語空間(language space)にいる、というような概念を先に想定するわけ。

とにかくユニヴァーサリティ(普遍性)めいたものがある。

なんとなく、伝わったかなあ

その言語空間の普遍性は日本のなかでの普遍性で、力学の普遍性は地球の中での普遍性?

人類はどこでも言語を使っているので人類の普遍性と言えます。

さて、財政支出でうまれ税金で消えるのはいったい何でしょうか?

政府のIOUですか

具体的にはなんでしょうか?

政府支出は、政府の当座預金口座から民間の業者の銀行口座に振込してました。
税金は給与から天引きされたり個人の口座から引き落とされる場合しか経験がないので、どうなるのかよく分かってないです。

なんかスッキリしないですよね

確かに

銀行があいだに入ってるから?

統合政府のIOUと考えると、上の本に出てくるように日銀券、日銀当座預金(以上は日銀のIOU)、そして硬貨、国債(以上は政府のIOU)と言うことになります。

そして
G-T≡ΔM+ΔB
である。

このMはベースマネー(MB)で日銀券、日銀当座預金、硬貨。
そしてBは国債。

⊿は変化量でしたっけ?

G-Tは民間部門にある統合政府IOUの量で、日銀が国債を購入してもMとBの割合が変わるだけで、統合政府IOUの総量は変化しない。

この式はユニバーサルな感じがします。

どの通貨でも成立する、ということでユニバーサルですね

主流がぜったいに触れない現実のマネー

先日話していたかるちゃんマネー

あれはお子さんのお手伝いポイントでしたね。
1ポイントが一円だから、それは円建てのIOU。

仮に今、次のようになっているとします。
 長男 100ポイント(円)
 長女 200ポイント(円)
 次男 300ポイント(円)

はい

彼らの持っているIOUはこれが全部ですかね?

彼らにとっては誰のIOUでもいいわけです。

たとえば、なんとパパも同じことをしていて、それはこうだとします。
 長男 200ポイント(円)
 長女 100ポイント(円)
 次男 100ポイント(円)

あれれ、IOUの発行者が二人いますね。
でもこの二人は夫婦だし、統合政府みたいに一体とみなせそうですよね。

母マネーが政府IOU、父マネーが日銀IOUみたいに。

あまーい
こういう可能性も!

もしかすると、ある日。。。
    母マネー 父マネー 知らないおじさん
 長男  100   200   0
 長女  200   100   0
 次男  300   100   1000

げげ!これは!

ぼうや、
おじさんがいいもの買ってあげるよ…

次男が危ない!

子どもたちがどれぞれどれだけIOUを持っているかは計算することができますよね。

んーそれどころじゃない!

かっこの中にそれぞれの合計を書いてみました。 

             母マネー 父マネー 知らないおじさん
 長男 (300)     100 200      0
 長女 (300)  200    100      0
 次男 (1400)   300         100                  1000

にゅんさん!!あなた人の心は!

犬です

後編につづく

対話5 IOU談義、パート2

働く権利についてこの呟きに感銘を受けています。

全国転勤する国家公務員の妻は働きたくても面接や履歴書で落とされることがあります。

住所が官舎になっているとそれだけでダメだそうです。以前の同僚が妻がパートに出たくても落とされると言ってました。

働く権利を奪われている人は可視化されてないだけで、実はたくさんいるのではないかと思いました。

コロナで自殺した若い女性が多くいたとラジオニュースで聞きました。

理由が職場環境の変化だとか言われていて。もしちゃんとした条件で働くことが権利だと皆が思っていて、それを要求するのが当然という世の中だったら、その人達、死なずに済んだんじゃないかと思って。

宝くじはIOUですかね?

??

いろいろな人に聞いているんですが、IOUって何をイメージするのかなと。

文字通りだと、あなたに借りがあるってことだから

数字が通貨単位になっているものということにしましょう。

円、お金、美術館の割引クーポン
銀行預金、ペイペイ
私が子供に与えるお手伝いポイントも?

それは円?

1ポイント=1円に交換できます
お菓子やおもちゃを買うときに使える

ならばIOUと言うほかはないですね!

いまちょっと閃いたのだけど。

??

資本論の冒頭の一文

資本論の出だし

Der Reichtum der Gesellschaften, in welchen kapitalistische Produktionsweise herrscht, erscheint als eine “ungeheure Warensammlung”

この主語ですが、分解して

Der Reichtum
Der Reichtum der Gesellschaften
Der Reichtum der Gesellschaften, in welchen kapitalistische Produktionsweise herrscht,

こんなふうに、名詞を限定していく話法と言うか。

→ 「社会の
→ 「 資本制生産様式が支配的な社会の

富と言う単語を、だんだん限定していくわけなんです。
日本語だと修飾語が前に来るけれど、ゲルマン語は名詞が前。

こんなふうに、名詞を限定していく話法と言うか。 これはIOUでも。

レイの入門
An IOU(I owe you)is a financial debt, liability, or obligation to pay, denominated in a money of account. It is a financial asset of the holder. There can be physical evidence of the IOU(e.g., written on paper, stamped on coin), or it can be recorded electronically(e.g., on a bank balance sheet). Of course, an IOU is a liability of the issuer, but it is an asset of the holder(who is also called the creditor)

いまかるちゃんは 「文字通りだと、あなたに借りがあるってことだから」 と言った。 そのとき思いつくのは円建てでない何かがいろいろありますよね。 たとえば?

誰かから何かもらったとか、してもらったとき、心の中でいつか何かお返ししなきゃなっていう記憶?

それは確かにありますよね。内心のIOU。
他者との関係だと?
他者と合意が成立しているというか。

貸し借りの時?

どのような?

例えば今回の選挙で私は兄にれいわに入れてねって頼みました。それで兄は引っ越しを手伝ってほしいと言ってきたので、暗黙の契約ができました。貸し借りというか。

それはぴったりの事例ですね。

アメリカ人は I owe you をそういう感覚で使っていると思うのですが、レイの本は、そこに限定をかける。

a financial debt, liability, or obligation to pay, denominated in a money of account.
というように。

a financial debt, liability, or obligation to pay,
ここは、例示。
例示だからまだ限定ではない。

denominated in a money of account. 
これはハッキリ限定ですね。

以下の部分は、その性質。
It is a financial asset of the holder. There can be physical evidence of the IOU(e.g., written on paper, stamped on coin), or it can be recorded electronically(e.g., on a bank balance sheet). Of course, an IOU is a liability of the issuer, but it is an asset of the holder(who is also called the creditor)

これ。物理的な何かでも、電子的な何かでも構わない。
つまり、口約束は除去されていないんですよね。

denominated in a money of account.  これはどういう意味ですか?

ある貨幣単位建てである、ということです。円建てとかドル建てとか。

この本では貨幣単位建てという限定付きの意味で使いますということ?

そうです。 学術書ではよくあります。日常語とごっちゃにならないように。
そのために本の最初に「定義」があるわけ。

これは翻訳された「moneyの定義」のあとの訳注なんですが、こういうことを翻訳者がやったら台無し。

IOUのところは。。。

あーあ。。。

英語に書かれていることを頭から順番に理解していけば、証書である必要すらないわけだし、だから宝くじや馬券はIOUかな?という気分で読めるんです。

かるちゃんが発行するお手伝いポイントは確実に入るものととして、読む。

かるちゃんマネー

私もIOUの発行者だった!

私はスマホに電子的に記録してました

かるちゃんのお手伝いポイントマネー

それはどのタイミングで記録しますか?

お手伝いしてくれた時です

価格表はありますか?

一応決めてました。
あと喧嘩をするとマイナスされる

実際に手伝いの仕事が完了してから、電子的な記録になるまでに時間差がありますよね。

そうですね

IOU関係が成立するのはいったいいつなんでしょうね?

ポイントあげるからお手伝いしてと頼んで子供が良いよと同意した時?

考えるとそれって結構あいまいなんですよね。 一方がお手伝いをしたと思っていても、他方がお手伝いになっていないという事例が出てきたり。

そういうのはありましたね

一般、全般、特殊の「特殊」のモメント。
note に書いた話なのですが。。。

お手伝いであるかどうか判断する

そうした精神作用の結果として、具体的数字が記載されたIOUがスマホに現れるわけですね。

Einzelne

こんな感じ?

マネーと言うものを、そんな感じで把握するのがMMTなわけですよ。
権力関係が先にあるでしょう?
もっと広く社会関係、ですね。

ところがですね

(え、援用しているんだ!、みたいな)

ここには私のお手伝いポイントも美術館の割引クーポンも入らなそう
政府と銀行のIOUだけに限定している

「インフレにならない限り、政府が国債を発行すべきなのかはなぜか?答えはここに書かれている。」のだそうですよ!


笑い死にます
(対話の公開を念頭に置いた表現になってしまう)

このような、MMTがまともに読まれない事情と、資本論がまともに読まれない事情がまったく同じなんですよ。

資本論が商品という「一番ちいさな形態」を徹底的に考えるところから始まるように、スマホのポイントとか、一枚の宝くじを徹底的に考えるところから論理が始まるわけです。

だからヘッドホンさんたちと宝くじのお話を…

JGPもおんなじなんですよ

と言いますと?

ある種の人々は政策が具体的ではない!って言うのだけれど。

誰もがまともな条件で働く権利ですよね

先週うれしいことがありまして。

レックスさん助かってよかった…

自殺者が増えているということだけども、一人づつみんなで何とかしていく以外にないわけ。
パワハラも失業も。

一人づつ、それが
Job Guarantee Program

仕組みを変えるとかじゃなくて、一人ひとり。私の考えが転倒していたかも。

数年前まで nyun もそうだったですよ、という話を以前しましたね。
MMTやマルクスを文字通りに読めばいいんです。

だから、マルクスマンガも一緒にがんばりましょう
楽しく!

はい♥

姉妹サイト「資本論を nyun とちゃんと読む」、近日正式公開スタートです
\(^o^)/

ちょっと予告だけ。。。